『悪の花』111 地獄落ちの女たち

地獄落ちの女たち

ものを思う動物のように砂の上に横たわり、
彼女たちはその目を海の水平線へと向けている。
彼女たちの脚は互いにまさぐり合い、手は寄せ合って、
甘美な言葉と、苦い戦慄とを抱いている。

ある者たちは、長い打ち明け話に心を奪われて、
小川のさえずる茂みの奥へと,
不安に満ちた子供時代の愛のいろはを学びながら
若い木々の緑の森を切り拓いていく。

またある者たちは、修道女のように、ゆっくりと重々しく歩き
亡霊に満ちた岩場を越えて行く。
そこで聖アントワーヌが目にするのは、溶岩のように現れて
彼を誘惑する、むきだしの緋色の胸たち。

流れ落ちる松やにが照らす中で、
いにしえの異教徒たちの洞窟に似た無言のくぼみの中から、
うなり声をあげる熱の中で、お前に助けを求める者もいる、
おお、バッカスよ、年老いた後悔を眠らせる者よ!

そして他の者たちは、胸元では僧服を愛しつつも、
丈の長いその衣服の下に鞭を隠して、
薄暗い森の中、孤独な幾つもの夜の中で、
快楽の泡を苦悩の涙に混ぜ合わせる。

おお、処女たちよ、悪魔たちよ、怪物たちよ、殉教者たちよ、
現実を軽蔑する偉大な精神たちよ、
無限の探求者たちよ、信心深く、好色な者たちよ、
ある時は叫び声に満ち、ある時は涙に満ちた者たちよ、

お前たちを、地獄の中まで私の魂は追いかけていった。
貧しい姉妹たちよ、私はお前たちを愛し、そして憐れもう、
その陰鬱な苦しみを思い、その満たされぬ渇きを思い、
そしてお前たちの巨大な心を満たしている愛の水瓶を思って!