『悪の花』055 おしゃべり

おしゃべり

あなたは、澄んだ薔薇色の美しい秋の空だ!しかし悲しみは私の内で海のように押し寄せ、引き返しながら、私の気難しい唇の上に、その苦い泥で出来た焼けるような思い出を残していく。

――君の手が、恍惚としている僕の胸をいくらまさぐっても無駄だよ。君の手が探しているのは、女の爪と残念な歯によって荒らされてしまった場所だ。僕の心をもう探さないでくれ。そんなものは野獣たちに食われてしまったんだから。

僕の心は群集たちに汚されてしまった宮殿だ。人々はそこで酔い、殺し合い、髪をつかみ合う!――ある香りが、あなたの露わになった胸の周りに漂っている!…

美よ、魂たちの深刻な災いよ、君もそれを望んでいるのだろう! 宴のように輝く、君の炎の眼によって、野獣たちが残してくれたこのぼろ切れを焼き焦がしてくれ!