『悪の花』008 身を売るミューズ

我が心のミューズよ、宮殿の情婦よ、
いったい君は、一月北風を放つ時、
雪の降る夕べ、暗黒の憂鬱の中、
紫色の両足を暖めるための薪を持っているだろうか?

それなら、君の大理石のような肩を
鎧戸を突き抜ける夜の光で活気付けるというのか?
君の口蓋と同じくらいに乾いた財布を感じながら、
紺碧の天蓋から黄金を刈り入れるというのか?

君に必要なのは、毎晩のパンを手に入れるために、
合唱隊の子供のように、香炉を揺り動かして、
少しも信じてなどいない賛歌を歌うこと。

もしくは、腹を空かせた大道芸人のように、君の媚態と、
人には見えない涙で濡れた君の笑いを曝け出して、
大衆を腹の底から笑わせてやることだ。