『悪の花』096 賭博

賭博

色褪せた肘掛け椅子には、老いた雅な娼婦たち。
彼女たちは青ざめていて、描いた眉毛に、媚びつつも危険な香りのする目、
しなを作って、痩せ細ったその耳から、
宝石と金属がぶつかる音を鳴り響かせている。

緑色の布地の周囲では、唇の無い表情や、
色艶の悪い唇や、歯の抜けた顎。
地獄の熱に引き攣った指がまさぐ、
空っぽになったポケットや脈打つ胸。

汚れた天井の下には、列をなす青ざめたシャンデリアや
巨大なケンケ灯が仄かな光を放って、
呻くような汗を無駄にするためにやって来た
高名な詩人たちの陰鬱な額を照らしている。

これこそ、私が夜の夢の中、
光輝く目の下で繰り広げられるのを見た暗黒の絵画。
私自身、物音のない穴倉の隅にいる
私を見た。肘を突き、冷たく、黙って、私は妬ましく思っていた、

あの者たちの執拗な情熱を、
あの老いた娼婦たちの陰鬱な陽気さを妬み、
そして一方では老いた名誉を、そして他方ではその美を
陽気に取引する者たちを私は妬んでいた。

そして私の心は、口を空けた深淵へと熱心に駆けようとする
多くの不幸な人たちを羨むことを嫌悪していた。
彼らは、己の血に酔いしれて、つまるところ彼らが好むのは
死よりも苦悩、虚無よりも地獄だった!