『悪の花』 046 霊的な夜明け

放蕩者のもとに白と朱色の夜明けが
心さいなむ理想と連れ立って入ってくる時、
とある不思議な復讐者の働きによって
まどろむ野獣の中に一人の天使が目覚める。

精神的な空の手の届かぬ青空は、
打ちのめされてもまだ夢見て苦しむ人間のために、
深淵の魅力とともに開かれ奥まっていく。
そのように、親愛なる女神よ、明晰で純粋な存在よ、

愚かな饗宴の煙る残骸の上に
君の思い出はいっそう輝き、赤々と、魅力的に、
見開かれた私の両目の前で絶えず飛び回る。

太陽は燭台の炎を黒くしてしまった。
そのように、つねに勝ち誇った君の亡霊は似ている、
輝く魂よ、不死なる太陽に!