『悪の花』025 君は全世界をその閨房に招きかねない

君は全世界をその閨房に招きかねない、
不純な女よ! 退屈が君の魂を残酷にしている。
この奇妙な遊戯に備えて、その歯を鍛えるため、
君は毎日餌箱に、心臓を一つ必要とする。
君の眼は、商店街、もしくは
民衆の祭りに燃え盛る燭台のように輝き、
その借り物の力をこれ見よがしに濫用する、
その美しさの掟などは決して知ることなしに。

眼も見えず、耳も聴こえぬ、多産な残酷性を備えた機械よ!
健康器具よ! 世界の血を飲み干す者よ!
君は恥ずかしくないのか? 君には見えなかったのか、
ありとあらゆる鏡の前で、君の魅力が衰えていった姿が?
自分ではよく分かっていると信じ込んでいる、この悪の大きさに、
君はおびえて後ずさりすることなどなかったというわけか、
謀略を巧みに隠す偉大な自然が、
お前に力を貸して、女よ、罪の女王よ、
お前のために、卑しい動物よ、一人の天才を弄んでいるというのに!

泥まみれの偉大さよ! 崇高な恥辱よ!