『悪の花』 042 今宵、君は何を語る

今宵、君は何を語る? 哀れで孤独な魂よ、
何を語る、我が心よ、かつてはしおれていた心よ、
実に美しく、実に善良で、実に親しき女に向けて、
その神聖な眼差しが突然、お前を再び花咲かせた女に向けて?

――我らは誇りを持って、彼女の賛歌を歌おう。
彼女の権威の甘美さに値するものは何も無い。
彼女の精神的な肉体は、天使の香りを放ち、
彼女の眼は、我らに光り輝く衣服をまとわせる。

それが夜であれ、孤独の中であれ、
道端であれ、群衆の中であれ、
彼女の幻影は、風の中で松明のように踊る。

時にその幻影は口を開き、こう言う。「私は美しい、そして命ずる、
私に対する愛のために、お前たちはしか愛してはならぬ。
私は守護天使であり、ミューズにして、聖母なのだ。」