『悪の花』064 秋のソネ

秋のソネ

水晶のように澄んだ君の眼はこう言っている、
「奇妙な恋人さん、あなたにとって私の魅力って何?」
―魅力的でいたまえ、そして黙っていたまえ! 何に対しても、
古代の動物の純真さを除けば、苛立つ我が心は、

その手が長い眠りに私をいざなう揺りかごである、
その地獄の秘密を君に見せたくはないのだ。
炎で書かれた黒い伝説もまた否。
私は情熱を憎む、精神は私を苦しめる!

我々は、穏やかに愛し合おう。愛の神が見張り小屋で
陰鬱に、ひっそりと、その運命の矢を引き絞っている。
彼の古くからの武器庫の道具は私の良く知るところ、

罪に、恐怖に、狂気だ! ―おお、青ざめたマーガレートよ、
私のように、君も秋の太陽ではないのだろうか、
おお、我が白き人よ、おお、我が冷たきマルグリットよ?