『悪の花』012 前世

私は長い間、広大な柱廊の下で暮らしていた。
海辺の太陽が千の炎でそこを染め、
大きな柱は、真っ直ぐで荘厳で、
そこを夕暮れには玄武岩の洞窟そっくりにしていた。

波たちは、空の姿を映して運びながら、
厳かで不思議なさまによって、
その豊かな音楽が持つ全能の調和を
私の目に反射する夕日の色に混ぜ合わせていた。

その場所で、私は静かな欲望の中に生きていた。
青空と、波と、栄光のただ中で、
裸で、香りを染み込ませている奴隷たちとともに。

彼らは棕櫚の葉で、私の額を涼ませていた。
そして彼らの唯一の関心は、私を物憂くさせる
苦悩に満ちた秘密を、よりいっそう深めることであった。